クーラの中は干物

世間がまだ眠っている暗いうちから車を飛ばして船宿に行き、コマセ釣なら大艫を、根魚なら潮先をと、竿頭を夢見て少しでも良い席を確保する。ラッキーにも大艫が取れると今日は◎とウキウキです。

まだ出船まで時間があるので一眠りするかと、携帯の目覚ましをセットして寝袋にもぐり込む。車の中は狭くて寒かったり、暑かったりで寝心地が良くない筈なのに、何故かグッスリ。ケタタマシイ携帯のコールで起こされ、血圧が一瞬最大になる。

さあ出船だ頑張るぞー ・・・・・・・・・・・ 今日も駄目だったか。

船から上がると漁師が浜で魚を売っている、美味そうなマダイ、石鯛、イカが泳いでいる。クーラが空っぽなので、思わず買って見ようかなと財布に手が届きそうになる。
家に帰って「これは俺が釣った大鯛だ、凄いだろう。どうだ」と言ってみたいが、ヤメダ!釣師の沽券に拘る。今日は干物にしよう。

子供が小さかった頃、この店で片口イワシのメザシの干物を買って帰た。子供は「お父さんの釣った魚より、この魚の方が美味しいよ」・・・んん・・・確かにこの干物は美味い。
この店は三崎の吉丸の横にありました。ここの親父に干物の作り方を教えれくれと聞いたが「企業秘密」と言って教えてくれませんでした。

あの片口イワシのメザシをもう一度食ってみたい


遊んで稼げる楽な趣味

横浜のデパート地下の食料品売り場の魚売り場行った時のことです。アマダイが3500円、流石にアマダイは高い。・・・ん・・ 良く見るとあれは片身ではないのか、そうすると一匹だと7000円。滅茶苦茶高いのが気に入った

めったにあのサイズは釣れないけれど、釣れる時はあのサイズが何匹かは釣れる。遊びに行って稼げるなんて、こんな良い趣味はない。


釣師は魚屋を覗くべからず

この間スーパーに行った時、時間サービスだといって300円を払うとビニール袋とビニール手袋をくれた。これをどうするのかと店員に聞くと「ビニール袋に入るだけアジを詰めてください」と言う事だ。

遠慮しながらドンドン詰め込んだ、釣り以上の50匹を越す大漁であった。1万円を払って一生懸命釣っても、その魚の価値が300円か。


釣の楽しみ

釣りの楽しみは釣行の前、最中、後それぞれあります。

漁師と釣り人にしか味わえない新鮮な魚を食することが出きる上に、仕掛けや竿を作ったり、竿やリールや包丁を手入れしたり、料理を作ったり、他の趣味にはない幅広い楽しみができます。

また、年齢制限もなく、ほどほどに体力維持もできる、まさに最高の趣味ではないでしょうか。


若狭湾の防波堤での釣り

ヘチ釣りでは餌取りが多く、底付近にみえる大型メジナまで、どうしても餌を送ることが出来なかった。
驚くべきことに、この餌取りが真鯛、石鯛、カワハギの稚魚であり、その数も非常に多いことであった。また、投げ釣りではハタの稚魚が釣れた。

相模湾でも昔は、そのような様子であったと、船宿の奥さんが言っていた。
稚魚放流だけでは増えない資源は、海が汚れている事の証明ではないだろうか。


竿頭

以前、竿頭になれば貰えるバッジがあった。
帽子にこのバッジを一杯付けているベテランがいた。私もせめて一個くらいは欲しいものだと思っていた。
新聞の釣りコーナーにも竿頭は横浜市の○○さんと載っている、これも25年間載ることはなかった。

竿頭」は憧れの二文字です。
月1,2回釣行のサラリーマン釣師は竿頭に成れないのか。

魚種、大きさ、外道
仕掛け、餌、釣法、竿、リール、針、ハリス、天秤
天気、風向き、潮流、水深
地区、船宿
根気、気力、体力、体調、経験

これらに創意工夫を巡らせて、
挙げ句の果てはどんな料理が美味いか、釣れぬ魚の皮算用に眠れない釣行前夜もまた楽しい。

魚を沢山釣ることだけが目的ではない、
日がな一日をのんびりと船上で過ごす事も、何事にも代え難いものである。
竿頭に成るも良し、成らなくとも又良し。



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